脱皮
下北沢にある美容室リアルクローズの四元さんに今のお店をつくらせていただいてから13年になる。
四元さんは読書家で、ぼくがこれまで100回くらい読んだ森敦「意味の変容」などもお読みになっていて、ぼくの知人でその本について話ができる唯一の人だ。
「意味の変容」には壮麗なる蛇の脱皮の話が出てくる。壮麗なる蛇がさらに壮麗なる蛇へと変態する話だ。
「ぼくは人生で2回、脱皮しました」
「脱皮」とは生きながらにして、再度生まれる、ということである。ABCD論でいえば、AからBへ、つまり第3象限から第1象限への移行で原点を通る瞬間を言う。
人生の中で、ぼくらはABCD→ABCD→・・・を繰り返すことができる。脱皮することなく一度で終わる人もいれば、脱皮を経験する人もいる。
四元さんは、ABCD→ABCD→ABと生きてきて、現在はBにいらっしゃるのか?
ぼくはどうだろう?(20210329)
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