ポータルサイトの終焉
まもなく24周年を迎えるグリッドフレームの営業の歴史を見ると、そのまま社会の変化に一致しているのがわかる。
1998年6月に起業。最初は暗中模索で、営業活動は2000年からといってもいい。自作のウェブサイトをつくり、SEO順位を上げる努力をしながら、一方で既存店に飛び込み営業を繰り返す。アパレル店に反響があり、オリジナル什器製作を始める。web1.0の時代。
2007年くらいから、GoogleとYahooのPPC広告を使用。月間平均50万円をつぎ込むが、アクセスの割に自分たちにあった仕事がなかなか来ない。本質的な仕事は、広告経由では来づらいことを知る。
2010年。ウェブサイトは飽和状態に。世の中は、web2.0の時代へ。もはやSEOで競っても、上位表示されない時代が来た。プラットフォームになり得たポータルサイトにアクセスが集中する。
2013年、思い切ってPPCを止める。ウェブサイトの原型を初めて外の会社につくってもらい、SNS広告を開始。月間平均5万円ほどに予算縮小。そして、ポータルサイトに登録。
しかし、ポータルサイトはその業界の本質を理解していない場合が多い。きっとポータルサイトが浅薄であれば浅薄であるほど、どんな会社も横並びに表示されるため、経験の少ない会社も登録しやすい。この構造によって登録数は増大し、ポータルサイトの収益は上がる。当然、実力で勝負したい会社のメリットは薄まっていく。元々そんな構造をしている。
だから、ポータルサイトは登録企業を育てることができない。きっと、どの分野も同じで、日本の国力は落ちる一方だ。
時代に抗う心は、本当につくりたい空間への探求に向かう。学生の頃からずっと追い求めてきたモノをここでカタチにした。それがSOTOCHIKUだ。
そこにweb3.0の時代が到来した。秩序形成を任せる相手をぼくらは失うと言われている。それに伴い、近い将来、ポータルサイトは力を失うだろう。ぼくはこれを、不特定多数に対して行う営業活動の終焉だと思っている。
会社の本質に向き合い、共感しあえる相手を探して自ら直接的に伝える。
人間本来のコミュニケーションに戻ればいい。ただ、それだけ。
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