一般性から単独性へ

一般性から普遍性へ移動することは難しい。

ABCD論でいえば、第3象限Aの人が隣の第4象限Dへ直接的に移動する例は考えにくい。

なぜか?

例えてみれば、左の象限は、風船の中。右の象限は、宇宙。AからDへの移動は、風船が破裂する場合だ。風船の中から、一気に宇宙へと放り出される。

場が壊れる。組織が崩壊する。土台が失われる。そういった現象が起きたとき、個への意識を介することなく、生き続けることは不可能だ。守られていた胎盤はもうない。

そう、赤ん坊は誕生の瞬間、AからBへ移動する。一般性から単独性への移動だ。人生の始まりだ。

上の象限は、個へ向かう意識。下の象限は、全体へ向かう意識。

風船の中で守られている限り、その他大勢でかまわなかったAが、突然風船を失えば、個としての自分を見つめる他はない。

第3象限Aの一般性から、原点を通って、第1象限Bの単独性へ。(20210316)

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